北条鉄道の経営について

以下、加西市議事録より。長文注意。
や、こうして読んでみると、議事録って面白いわ。

平成18年9月定例会(第210回)-09月01日−01号
地域交通対策特別委員長(桜井光男君)

 当委員会の開催にあたり、北条鉄道の収支状況と利用状況、活性化計画、ステーションマスター、そしてコミュニティバスの利用状況等の資料提出を求めました。
 次に審議の内容であります。平成17年度の北条鉄道の収支状況は、運輸業務収益で播磨農業高等学校が全寮制から通学距離により通学許可となった地域があることや、小野や三木方面の通学者の増加により、通学定期利用者で1万320人の利用者増、年間輸送人員合計32万1,215人、1万8,549人の増を受けて、旅客運輸収入339万2,000円増などで収益合計は7,795万9,000円となり、対前年度比103.9%、289万3,000円の増となりました。また、修繕費の減少による402万5,000円の減などがあり、費用合計で1億288万1,000円となり、255万4,000円の減、平成17年度の経常損益は2,492万2,000円となり、対前年度比で82.1%、544万7,000円の減額となっております。
 また、北条鉄道の活性化計画については、6月20日の株主総会で承認され、現在計画にのっとり実施しているが、内容により関係機関との調整が必要なものもあり、できるだけ早い期間に順次実施していくとのことであります。委員からは、朝夕の増便や駐車場の確保について早期の具体的な方針の提示が求められました。また、ステーションマスターについては、全国から多くの方々にご協力をいただき、さまざまな提案やイベント開催をしていただいていることに感謝するが、これまで駅を守ってこられた地元の方々との連携も求められております。
 また、執行者からはイベントに伴う利用者数は今後は記念乗車券の発売によって実際の数がわかるようにして、経営管理を行いたい。好評だった同窓会列車やカブトムシ列車は、いずれも収益率30%の高収益事業で、今後もいろんなイベント、企画を実行することで、売り上げだけでなく利益の増加を図っていきたいとのことであります。

利用者は微増、赤字は減少とのこと。
 

平成18年9月定例会(第210回)-09月11日−02号
市長(中川暢三)

それから、新しい商品企画、先日も、きょうの新聞にも出ておりましたが、固い切符硬券を1枚印刷するのは2円ですが、これは300円、500円で売れるんです。

 さきほど、行き違い路線とか、あるいは運行時刻の見直し等のご意見ございました。しかし、それには大きな投資を要します。新体制がスタートして、その取締役会にも諮って、そういう大規模な投資に関しては私の一存ではなく、役員会の総意で臨みたいと思っております。
 現段階では、お金を特に投入しなくてもいろんなソフト事業、あるいはボランティア駅長等のアイデアで、まだまだやれることがございます。いままでやっていなかったことがございます。そういうのをやることによって、収益性を高めようということでございます。切符の記念乗車券の発売も、わずか2週間余りで二十数万円の売り上げになっております。これが相当収益性も高い事業でございますし、あと同窓会列車等も、あるいはカブトムシ列車等も利益率は30%ぐらいの利益が上がっております。そういう事業を着実に進める中で、一定の収益を確保しつつ、どうしても赤字部分については市民の皆さんのご理解、議会のご支援もいただいて、市役所の市民の税金から北条鉄道は最低3ヵ年、継続したいと考えております。

 今後、北条鉄道は新たな事業分野、例えばいろんな市内のコミュニティバス事業の輸送も条件次第では北条鉄道で担っていきたいという意向を私自身持っております。人員増強は必要に応じて、安全の担保をしながら進めていきたいと思っております。

平成18年9月定例会(第210回)-09月12日−03号
市長(中川暢三君)

それと予約制の戸口タクシー、これは独居老人対策としても私は有効だと思っております。現在、コミュニティバスを運行しておりますが、これは定時運行とはいえ、利用者は大変少ないです。もっと機敏に高齢者が出歩きやすいような、環境を整備するという意味では、この戸口タクシーは有効な手段だと思います。これを私はできれば北条鉄道等で運送事業を引き受けることによって、対応できないか検討しますけれども、一方においては市内の民間のタクシー業者の利害もございます。

平成18年6月定例会(第209回)-06月13日−03号
経営戦略室長(圓井昭英君)

それから、2点目のボランティア駅長等の職務の中でイベントの関係でございまして、具体的にということでございます。乗客の拡大ということで従来からやっておりますサンタ列車とか、あるいは出会い列車、また新規事業としましては北条鉄道のふるさと産品の市場とか、あるいは花鉄道のプロモーションとか、駅舎でバーベキュー、あるいはそば打ち等、瀬戸内海鮮市場とか、山陰の海の幸、朝市、そういったものが予定をされております。

平成18年6月定例会(第209回)-06月12日−02号 
経営戦略室長(圓井昭英君)

 こういうことで、議員ご質問の新規事業収入の全売り上げ2割に拡大の具体策でございますが、さきほど議員からも言われましたように、本社2階部分を賃貸するということで年間240万円、それから駅前の交通広場等の清掃業務等の受託ということで120万円、そのほかコミュニティバスの運行管理業務の受託とか、あるいは男女出会いの場の提供やステーションマスターによる新規イベント企画の実施、また販売促進活動の強化によりまして、増収を活性化の数値目標としております。

 それから、3点目の駐車場の具体的な整備予定でございますが、駅前駐車場の整備、ということで、パーク&ライドにつきましては、国の鉄道近代化設備整備費補助金の交付を受けての整備を考えております。北条鉄道再生支援協議会の中で具体的に協議をまたいただき、別途作成する北条鉄道再生計画の中で盛り込んでいく予定をいたしております。実施箇所等の具体策に付きましても、整備費補助金の関係もございますので、現在のところ確定はしておりません。

硬券切符の原価については、へぇーという感じ、そんなに安いのか。もっと高いのかと思ってた。以前、サークルの関係で専門の印刷所に、硬券の印刷を頼んだことがあったけれど、その時は一枚10円ぐらいだったな。
増収策として、イベント列車の運行、駅舎を利用したイベントによる増収。コミュニティバスの運行委託・駅前の清掃業務の委託。戸口タクシーの運行の受託など。
経営の姿勢は明確。まずは、やれることをやれるだけ行い、収益を高めたあと、多額の投資を必要とする施策はそのあとでやる。
 
なお、以下のような情報あり。(未確認)

赤字鉄道の増収に鉄ヲタが貢献する方法を考える

652 名前: 名無しでGO! 投稿日: 2006/12/23(土) 20:34:55 ID:94M9JGac0
>>649
法華口駅を行き違いができる工事が始まったみたいですね。
先日行き違い線や駅横の草刈などの整備がされてたので
調査測量にかかるみたいですね。
12月始めには国土交通省も来ていたという話も聞きました。
電化はされないのでしょうか?

 
バスについて、

平成18年9月定例会(第210回)-09月13日−04号
中川暢三君

北条鉄道に関しましては、議員ご指摘のとおり市役所全体、特に赤字の面から見ればそれほど大きな問題だとは私は思っておりません。3,000万円の赤字、それが経営努力によって、あるいは市民の利用増によってこれが2,000万、あるいは1,500万になれば、これは私はよしとしたいと思っております。延べ32万人が利用しているものですので、同じ運行サービスという点で比較しますと、市内の循環バス、コミュニティバスは年間2,000万都合を持ち出ししておりますが、残念ながら利用者は1万数千人、2万人に欠ける人数でございます。

平成18年6月定例会(第209回)-06月02日−01号 
地域交通対策特別委員長(友藤雄彦君)

 次に、コミュニティバスについてであります。委員からは、北条鉄道は年間利用者が30万人以上で赤字が3,000万円、それに比べ市街地循環バスは年間利用者が2万681人で、市負担額が1,254万円、地方バス3路線は年間利用者が7,355人で市の負担額が800万円にもなるとの疑問視がされました。市長から、コミュニティバス運行は十分な経営努力がなされていないということなので、スクールバス等の多目的利用をするとか、神姫バス以外の業者に参入させるとか、いろいろなやり方で合理化の余地はある。すぐに廃止ではない。最大限、経営努力する時間を1年程度取って、その上で見きわめたいとの答弁がありました。
 このほか、地域交通の活性化として駅並びにその周辺活性化の整備、北条町駅横のロータリーでの朝市のイベント開催、観光のPR充実など、多くの提案や意見が出されましたが割愛させていただきます。

こうして北条鉄道と比較してみると、コミュニティバスがいかに収支の悪いかがわかるなぁ。
 

平成18年6月定例会(第209回)-06月13日−03号
市長(中川暢三君)

 議員の皆さんには、前々からこういう席でお願いしておりますが、加西市が出資している第三セクター北条鉄道の経営について、こういう場でピント外れとも受け取れるような実情をご存じではないご質問を繰り返されるよりも、北条鉄道の経営会議、社員会議を傍聴していただくなりして、北条鉄道の実態をつかんでくださいよ。それの方がはるかに生産的です。私としては、もう精神的に疲れますよ、こんな質問をずうっと繰り返されるのは不本意です。

……泣き言を言うのは珍しい。
 
最後に、給与について

平成13年12月定例会(第187回)-12月11日−03号
桜井光男君

ちょっと具体的な数字でお話させていただきます。現在13名の社員が働いておりますが、年齢に関係なく入社時には基本給13万7,500円からスタートいたします。運転係Aさんは昭和46年の生まれで29歳です。入社約9年で基本給20万7,600円プラス職務給1万5,000円、支給合計22万2,600円です。同じく運転係Bさんは41年生まれで35歳です。入社4年2ヵ月で基本給16万3,800円プラス職務給1万5,000円、支給合計17万8,800円です。支給額がこの金額ですから、手取りという金額はもっと少なくなってしまうと思うんです。子供さんも準要保護児童、生徒ということで、就学援助を受けられております。

人件費はぎりぎりまで切り詰められている模様。